アークティックサークル

新潟在中のしがないサラリーマンの日記

謎の未完成脚本を発掘

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/PASONA_41_TP_V.jpg


HDDを整理していたら、学生時代に
作成したであろうと思われるテキストファイルを発見。

タイトルは「kyakuhon」
一体なんやねんとツッコミつつ
おそるおそる開いてみると

なるほど、これは大学時代に映画なり漫画なりのために作成した脚本(未完成)だった。
しかし読んでみると
まったくこれに関しての記憶が抜け落ちていて
いつ書いたのかも定かではなく内容も全くおぼえていない。

未完成のため途中で終わっているので
続きが気になる。

忘備録も兼ねたこのブログに載せて、続きを考察したいと思います。

脚本全文

概要

題名:Infectious disease(感染症
作者:コーヒーギフト
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登場人物

  ♂門屋駿(かどやしゅん)
  18歳,本編の主人公三年間事故で眠っていた

  ♀サキ(さき)
   18?歳・シュンの記憶の中に登場する人物

  ♂井上暁(いのうえさとる)
  17歳・ドーム内で死体を施設に運ぶ運び屋

  ♀浅見君江 (あさみきみえ)
   17歳・暁の彼女

  ♀ハヤセ(はやせ)
  15歳・タグを付けた少女

  ♂マスター(ますたー)
  26歳・オカマ、運び屋の隣人

  ♂黒服(くろふく)
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シーン0「記憶その0」

※カラー

夢のように鮮やかな世界
丘の上の木下で少年「門屋シュン」は立っていた。
少年の目の前で踊る少女「サキ」は消えては現れ笑っている
シュンはどこなのかを認識していないみたいに
悲しげな顔をしている

シーン1「運び屋の日常」

※モノクロ
打って変わってモノクロに変調

場所・汚い感じの部屋小屋とも言える部屋生活に
必要な最小限の雑貨しかない布団の中には女(君江)

半裸で珈琲を飲む暁(さとる以下サトル)は
画面の点灯する携帯に気づくと
珈琲を置きジャケットを取り
仕事に必要な道具の入った鞄を肩に掛ける

サトル「最近多いよな、寝る暇だって限られたもんじゃない」

布団の中で寝返りを打つ少女

君江「うーん」

ドアの前に立ったところで

サトル「仕事だ、すぐ戻るよ」
君江「さとるー?」

出て行くサトル
布団から手だけ出ている少女

☆OP/タイトルカット
※カラー

シーン2「記憶その1」

※カラー

場所・公園

シュン「ねぇ戻ろうよ、謝れば先生だって許してくれるよ」
サキ「・・・・・」
シュン「まだお昼前だし今からならきっと午後には・・・」
サキ「戻りたいなら、一人で戻れば。」
シュン「無理矢理連れ出したのはサキじゃないか、それも授業中に」
サキ「ねぇタバコ持ってない?」
シュン「・・・もってないよ、ねぇ嫌いなの?」
サキ「勉強は嫌いじゃないのよ、ただあそこは嫌い」
シュン「・・・・」
サキ「おなかすいたね」
シュン「嫌いだからって好きにしていいわけじゃないよね」
サキ「・・・・・・・」

シーン3「施設」

※モノクロ

場所 施設、無機質な印象を持つ部屋

ベッドから目覚めたシュン(白いシャツとパンツ、手にはタグ)
体に力が入らず
何とかその部屋から抜け出すと
ある異常に気づく
自分の手を見ながら

シュン「色が・・・」

驚き走り出すシュン
ようやく施設から抜け出したシュンは空を見上げて
やはり色が失われていることに愕然とする

シュン「なんで・・・・・?」

うなだれるシュン

シュン「・・・・・・!!」(声にならない絶叫)

シュンの体の一部が痛みだす

シュン「いたっ・・・ 」

起き上がる

シュン「たしか・・・・・事故にあって・・・」

回想※カラー
夜、雨の中倒れるシュン、その前にはライトが灯る車

シュン「あの時に・・・・ここって・・・?」

辺りを見る

シュン「病院かな・・・?戻ろう」

施設内に戻るが内部も外部も人一人も居ない
自分の居た部屋に戻るもそこには事故の起きた日にちを示すプレートがあった

シュン「やっぱり・・・・でもなんで誰も居ないんだよ」
とりあえず歩きだす

シュン「帰りたい・・・・」

うずくまる
突然施設内にアラートが鳴り響くそれに驚いた少年は立ち上がる

シュン「え・・!?」

とりあえず移動し再び施設の外に出るが別段変わった様子はない

シュン「なんだよここは・・・!」

手にあったタグを切り離し捨てその施設から逃げ出した

シーン4「街」

※モノクロ
場所、街中(主人公が以前住んでいた)

走ってきたため息を切らす

シュン「はぁはぁあれ?ここって」

あたりを見回して

シュン「なんだよ、ウチの近くじゃないか、あんな病院あったけな」

生家の前に辿り着くも家の様子がいつもと違うことに気づく
息を呑みとりあえず家の中に入ろうとするが鍵がかかっており
家には誰も居ない様子
しかも外から回ってみるも誰も居ない

シュン「?」

玄関の前に出ると表札は無くなっていた

シュン「くそっ」

家から出て行くシュン

横を見ると突然倒れる少女が居た

ハヤセ「・・・」

少女の手にはタグ
シュンは慌てて少女の元へ向かう

シュン「おいっ!おいっ!」

しかし少女の目は閉じており口も開かない

ハヤセ「・・・・・・」
シュン「どうしたっていうんだよ、急に倒れちゃったりしてさ、誰かー!誰か居ませんかー!」
シュン「誰かー!」

通りかかった若者はシュンの言葉を無視して歩いていく

シュン「すいません、人が倒れたんです」

主人公を押しのけて歩いていく若者

車の音
一台の車がシュンのところに向かっている

シュン「誰かー」

そのとき車がシュンの前に止まりドアが開く

サトル「五月蝿い、こんなことで騒ぐな。」
サトルは車から降り少女の近くに寄る
サトル「どけ邪魔するな」

シュンは思わず少女から一歩離れる

シュン「あの、この子急に倒れちゃって」
サトル「分かってる。おい。」
シュン「え?」
サトル「車に運ぶの手伝ってくれ、そっち持って」
シュン「あ、はい」

少女を乗せ車は動きだす・・・・

(原稿ここで途切れ。)

考察

タイトルの意味

タイトルがInfectious disease(感染症)となっているため
何らかの感染症の話のつもりだったことがわかる。

加えてサトルの職業がドーム内の死体運搬となっていることから
おそらく舞台は感染症の主人公らを隔離するドーム状の町であることがわかる。

あと、主人公のタグがつけられていることから何らかの存在に管理された社会であると推測できる。

このことから、この話は
感染症患者等が隔離されてドーム状の町での群像劇」
であったと結論づけられる。